新宿地獄
（ＡＤからＱが出まして）
いやさ、昨日の話しなんだけどね、仕事の深夜ミーティング終わりで午前３時ごろには、新宿でひとりになっちゃったのよ。さぁどうしようかとと思って、プラプラ新宿南口から明治通りの方に出て帰ろうかななんて思ってさ、歩いてたのよ。ものすごい風だった。もう歩いて帰るのがいやで、今夜はマン喫にすっかなみたいなイメージでマン喫を探してたんだ。んで、あ！発見！って思った刹那、前方に酔い潰れて路上に大の字に寝ちゃってる人も発見！。こんな風の中大丈夫？なんて呑気に思ってたんだけど、ちょうど俺と同じで向こうから油っぽい感じのおじさんが来て、その寝てる人の前で止まったわけ。何？何？何？なんて注視してるとね、なんとそのおっさん、その男の股間をなでなで仕始めたんだ！えぇ〜！なっ何かの間違いだろ？神よ！俺が今見てるのは虚構だよな？応答せよ！応答せよ！神からの返事はなく、俺が何度も見なおしても、あいつはまさしくなでなでしている。奴の顔は見れない。きっと奴の顔は今、満足の顔だ。なでなで出来てることへの至福の顔をしてるに違い
ない！見たら取られる！目が合えば明日以降の予定がなくなる！つまり死だってことだ！Look and die！俺は戦う気なんてさらさらない！むしろ愕然。戦意喪失状態。逃げろ！でも足が言うこと聞かねえんだよ！この間わずか３０秒。俺はたまたま通りかかったタクシーを止め、昨日の風のように、現場を去った。
